相続したいらない土地を処分する方法4つ | 国に返す制度等についても解説
相続によって土地を手に入れたものの、使い道がなく放置している方も多いかと思います。
土地を利用しない場合でも管理の必要があったり、固定資産税を収めなければならなかったりするため、できれば何らかの方法で土地の処分を行いたいところです。
当記事では、いらない土地・利用していない土地の主な処分方法を4つ解説していきます。
相続放棄を行う
土地を相続が行われる前であれば、相続放棄が有効な手段となります。
相続放棄は相続開始を知ってから3ヶ月以内に行う
土地の相続放棄を行う場合は、相続の開始を知ってから3ヶ月以内に行わなければならないと定められています。
3ヶ月を過ぎてしまう相続を「単独承認」したことになり、相続放棄ができなくなります。
相続人が決まるまで土地の管理を行わなければならない可能性
民法では、相続放棄を行ったとしても、相続人が決まらない場合は放棄した人がその土地の管理義務を負うと定められています。
民法 940条
相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない。
不要な土地を国に返還する「相続土地国庫帰属制度」
相続土地国庫帰属制度は、相続によって得た土地の所有権を国庫に返還する、つまり土地を国に返す制度です。
相続・相続遺贈によって土地の所有権(共有持分も含む)を得た人が当制度の対象になります。
なお、当制度は2023年4月27日に開始を予定しており、2023年2月現在では準備段階にある点に注意が必要です。
相続土地国庫帰属制度の要件
相続土地国庫帰属制度には適用要件が厳密に定められています。
具体的には、以下のような却下要件が定められています。したがって、要件に一つでも当てはまる場合は申請ができません。
(1) 申請をすることができないケース(却下事由)(法第2条第3項)
建物がある土地
担保権や使用収益権が設定されている土地
他人の利用が予定されている土地
土壌汚染されている土地
境界が明らかでない土地・所有権の存否や範囲について争いがある土地
法務省「相続土地国庫帰属制度の概要」https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00457.html#mokuji2 より引用
(2) 承認を受けることができないケース(不承認事由)
(法第5条第1項)
一定の勾配・高さの崖があって、管理に過分な費用・労力がかかる土地
土地の管理・処分を阻害する有体物が地上にある土地
土地の管理・処分のために、除去しなければいけない有体物が地下にある土地
隣接する土地の所有者等との争訟によらなければ管理・処分ができない土地
その他、通常の管理・処分に当たって過分な費用・労力がかかる土地
法務省「相続土地国庫帰属制度の概要」https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00457.html#mokuji2 より引用
土地の寄付をする
土地の寄付もいらない土地を処分する方法の一つです。
主な寄付先としては、地方自治体の他に学校や法人等があります。
地方自治体に寄付を行う場合は事前相談が必要
地方自治体に対して土地を寄付する場合は、事前相談を行う必要があります。
土地調査を実施後、寄付が可能であると判断されれば必要書類の提出後手続きは完了します。
土地売却を行う
土地の売却を行うのも、土地を処分する有効な方法と言えます。
土地を売却すれば当然売却益が発生するため、土地の処分と現金資産の入手が同時にできるというメリットがあります。
土地の買い手がつくとは限らない
ただし、土地の買い手がつくかどうかは全くの別問題です。
土地の状況や立地によっては、せっかく売りに出しても買い手がつかないまま時間だけが過ぎてしまうケースも少なくありません。
まとめ | 土地の処分は計画的に
土地の処分方法は主なものに、「相続放棄による処分」「地方自治体への寄付」「相続土地国庫帰属制度の活用」「売却」があります。
どれも一定以上の時間を要するため、土地の処分は計画的に行いましょう。
平塚市のいらない土地の売却は平塚メイン不動産へ
弊社平塚メイン不動産では、平塚市を中心に大磯町・二宮町・茅ヶ崎市などの土地の買取を承っています。
他社で断られてしまった方についても承れる可能性があるため、土地でお困りの方は是非一度弊社にご相談ください。
買取までの詳しい流れはこちら:https://hiratsuka-main.jp/feature/%E8%B2%B7%E5%8F%96/
株式会社平塚メイン不動産
住所:神奈川県平塚市代官町21-3FUKUWA21 1F
電話番号:0120-791-154
NEW
-
2023.07.06
-
2023.05.2650代での住み替えにつ...人生100年時代、老後を見据えて住み替えを考える人...
-
2023.05.23住み替えローンの注意点住み替えローン(買い替えローン)とは、既に住ん...
-
2023.05.12不動産売却物件の瑕疵...不動産を売却する際には、瑕疵担保責任(かしたん...
-
2023.05.09不動産売却に伴うトラ...不動産の売却は大きなビジネスになるだけあって、...
-
2023.04.28不動産の売却に伴うト...前回の記事では、「囲い込み」について、囲い込み...
-
2023.04.14不動産の売却に伴うト...不動産売却に伴うトラブルに囲い込みと言うものが...
-
2023.04.11家を売る時に気を付け...家を売却する方法、その準備について、前のブログ...
-
2023.04.07古賀亮一 「子育て世...古賀亮一著「子育て家庭 いくらの家を買いますか...
-
2023.03.28家を売る時に気を付け...家を売るのは買うのと少し違い、どうしても消極的...
-
2023.03.09離婚後、家のローンは...離婚後、お互いが住まいを別にすることを考えると...
-
2023.02.28不動産買取を依頼する...不動産を買取してもらうことにはどのようなメリッ...
-
2023.02.24住宅ローンがあるけど...「住宅ローンの支払いが残っているけど引っ越した...
-
2023.02.21離婚したら不動産はど...離婚は多くの面での手続きが必要となるものですが...
-
2023.02.16不動産相続について徹...相続とは何か相続とは、亡くなった方の財産が、遺...
-
2023.02.13相続したいらない土地...相続によって土地を手に入れたものの、使い道がな...
-
2023.02.07住み替えローンの審査...老後の住み替えを実現する上で有効な選択肢となり...
-
2023.01.30空き家の固定資産税は...空き家は固定資産なので、空き家を所有している場...
-
2023.01.272023年4月27日開始 | ...家族から土地を相続しても、さまざまな事情により...
-
2023.01.23こどもみらい住宅支援...【要注意!】こどもみらい住宅支援事業は終了 新...
-
2023.01.19【ブログ】老後の住み...仕事をリタイアした後の人生の選択肢として、住み...
-
2023.01.17接道義務って何?例外...土地を購入して家など物を建てるときは、接道義務...
-
2023.01.06【不動産売却】不動産...不動産売却を行った際、税金の納付が必要な場合が...
-
2022.12.26住宅ローンが払えない...住宅ローンは家計の中でも大きな比重を占める支出...
-
2022.12.20土地の売却で確定申告...所有している土地を売却した場合は、基本的には確...
-
2022.12.18マイホームの買い替え...マイホームの住み替えを行う際に役立つ制度に通称...
-
2022.12.16住宅ローンとふるさと...住宅ローンを組んで家を購入した際に、最長で13年...
-
2022.12.10土地の相続税がかから...土地を相続する際、相続税の納付が必要ですが、評...
-
2022.12.06【2022年最新版】今年...2022年も残すところ1ヶ月となりました。今年中に不...
-
2022.11.28リフォームとリノベー...「リフォーム」と「リノベーション」。この二つは...
-
2022.11.03不動産の買い替え「売...お住み替えをご検討中の方、 今の住まいを売却する...
-
2022.10.21不動産売却をしたら確...不動産売却によって売却益を得た際は、確定申告を...
-
2022.10.20接道義務とは?接道義務がある理由は緊急車両の通行など、災害時...
-
2022.10.14【2022年度最新】リフ...リフォームを行うにあたって、その内容に応じて所...
-
2022.10.10不動産を相続する際の...相続により不動産を受け取った際、不動産の名義変...
-
2022.10.07不動産の売却益が発生...不動産売却を行った際、確定申告が必要な場合があ...
-
2022.10.02高齢者の一人暮らしで...孤独死などが社会問題化する中で、賃貸オーナーは...
-
2022.09.30今話題のリースバック...老後2000万円問題や年金問題が取り沙汰される中、...
-
2022.09.29離婚時に不動産を財産...やむを得ない理由で離婚することになった場合、不...
-
2022.09.23不動産売却にかかる費...不動産を売却する際には、税金や仲介手数料をはじ...
-
2022.09.22土地の売却で発生する...土地を売却する際、所得税や住民税などの税金が発...
-
2022.09.22【必見】新築・リフォ...こどもみらい住宅支援事業が、⼦育て世帯や若者夫...
-
2022.09.15住み替え実現のための...住み替えを検討している方の中には、住宅ローンの...
-
2022.09.13賃貸で戸建に住むメリ...戸建は住宅ローンなどを組んだ上で購入、所有する...
-
2022.09.12郊外への移住~メリッ...コロナの流行を機に「郊外へ移住したい」「移住に...
-
2022.09.09住宅ローンの13年控除...住宅ローンを組んで家を購入した場合、条件を満た...
-
2022.08.28シニアからのマンショ...子どもが巣立ち、夫婦二人で一戸建ては広すぎると...
-
2022.08.23相続で手に入れた空き...相続で手に入れた空き家を売却する際、譲渡所得税...
-
2022.08.16お家のリフォームの時...理想のマイホームを手に入れたあとは、適切な時期...
-
2022.08.10不動産売却における個...自己所有の不動産を売却する場合、多くの場合は不...
-
2022.08.04不動産売却でかかる税...不動産売却を行う際に気掛かりなのが、売却時にか...
-
2022.07.31不動産売買によくある...不動産売買のよくあるトラブルは大きく2つ、「契...
-
2022.07.26空き家の活用法にお困...住宅・土地統計調査(総務省)によれば、空き家の...
-
2022.07.21離婚後、住まいについ...離婚をするとき、一般的に住まいは別々になります...
-
2022.07.12不動産の買い換え「売...お住み替えをご検討中の方、 今の住まいを売却す...
-
2022.07.07もしも住宅ローンが支...家計の中でも大きな割合を占める「住宅ローン」。...
-
2022.07.01不動産査定額ってどう...いざ、ご自宅を売却しようとしたとき、まずは不動...
-
2022.06.25不動産相続にかかる税金高齢化の一途を辿る現代において、今後は相続の機...
-
2022.06.21不動産を活用した相続...団塊の世代が後期高齢者になる2025年、本格的に大...
-
2022.06.18持家に住まいながら老...令和4年4月からの、厚生労働省が発表した老齢基礎...
-
2022.06.14マンションは「売却」...持家のマンションや相続したマンション等の売却を...
-
2022.06.0860歳・65歳で住み替え...昨今の社会の急激な変化に伴い、働き盛りの方はも...
-
2022.06.02退職後の人生~65歳か...人生100年時代、お仕事を引退してからの人生はとて...
-
2022.05.28不動産売却失敗しない...不動産売却を検討するとき、まずは何社かに所有不...
-
2022.05.24相続不動産を負の財産...【大相続時代の到来】 第一次ベビーブーム世代、つ...
-
2022.05.21知っておきたい売却後...これまで瑕疵担保責任呼ばれていたものは令和2年4...
-
2022.04.19【平塚市/不動産売却】...こんにちは、平塚メイン不動産の高橋です。弊社で...
-
2022.04.17【平塚市/不動産売却】...この度、新しいホームページを開設いたしました。...