不動産の売却益が発生した際は確定申告が必要 | 必要なケースや用意すべき書類についても解説 | 平塚市で不動産売却や買取を行う不動産のプロが有益情報は随時発信

不動産売却を行った際、確定申告が必要な場合があります。

当記事では不動産売却において確定申告が必要なケースや、確定申告時に必要な書類などについて解説します。

不動産売却益が発生した際は確定申告が必要

不動産売却益は「譲渡所得」として所得税および住民税が発生するため、不動産売却によって利益が発生した際は確定申告をする必要があります。

なお、譲渡所得は具体的には以下の式で算出されます。

譲渡所得 = 売却金額-取得費-譲渡費用

この式で算出された譲渡所得がプラスになる場合は、確定申告の必要が生じます。

売却損が生じた場合は確定申告の義務なし

反対に、譲渡所得にマイナスになってしまった場合は必ずしも確定申告をする必要はありません。

しかし、売却損は他の不動産所得との損益通算が可能で、これによって支払う税金の額を抑えることができます。

売却損が生じた場合でも確定申告を行うことで節税対策になることがあるので、条件が揃っている場合は確定申告を行うことをおすすめします。

特別控除を適用する際は確定申告が必要

不動産売却によって売却益が生じた際、条件を満たせば税制上の特別控除を適用できます。

不動産売却益に対して適用可能な特別控除には、主に以下のようなものがあります。

1. 公共事業などのために土地や建物を売った場合の5,000万円の特別控除の特例
2. マイホーム（居住用財産）を売った場合の3,000万円の特別控除の特例
3. 特定土地区画整理事業などのために土地を売った場合の2,000万円の特別控除の特例
4. 特定住宅地造成事業などのために土地を売った場合の1,500万円の特別控除の特例
5. 平成21年及び平成22年に取得した国内にある土地を譲渡した場合の1,000万円の特別控除の特例
6. 農地保有の合理化などのために土地を売った場合の800万円の特別控除の特例
7. 低未利用土地等を売った場合の100万円の特別控除の特例

*国税庁「No.3223 譲渡所得の特別控除の種類」より引用https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3223.htm

これらの特例を受ける場合は、必ず確定申告を行わなければなりません。

不動産で売却益が出たときの確定申告に必要な書類

確定申告では以下の書類を用意した上で、お住まいの地域を所轄する税務署に提出します。

基本書類

1. 確定申告書（申告書B第一票・第二表）
2. 確定申告書第三表（分離課税用）
3. 譲渡所得の収支内訳書（白色申告の場合）
4. 所得税青色申告決算書（青色申告の場合）
5. 不動産売買契約書
6. 仲介手数料などの譲渡費用がわかる書類
7. 不動産取得費などの経費がわかる書類
8. 源泉徴収票など収入を証明できる書類（該当者のみ）

控除を受けるために必要な書類

上で挙げた書類のほかにも、特別控除を受ける場合には別途書類が必要になる場合があります。

ここでは代表的な控除を4つ挙げ、控除を受けるにあたって必要な書類について述べます。

公共事業などのために土地や建物を売った場合の5,000万円の特別控除の特例

• 収用されたことを証明する書類
• 資産の取得を証明する書類（代替資産を得た場合）
• 買換（代替）資産の明細書（翌年以降に代替資産を取得する見込みで申し出る場合）

マイホーム（居住用財産）を売った場合の3,000万円の特別控除の特例

• 戸籍の付票の写しなどマイホームに住んでいたことを証明する書類（住民票の住所がマイホームの所在地と異なる場合）

平成21年及び平成22年に取得した国内にある土地を譲渡した場合の1,000万円の特別控除の特例

• 売買契約書の写しなど平成21年あるいは平成22年に取得した土地であることを証明できる書類

まとめ | 不動産売却益が発生したら確定申告の準備を

不動産売却によって利益が生じた場合、また譲渡所得税の特別控除を受ける場合は確定申告を行う必要があります。

確定申告にあたっては記入や必要書類の用意などにかなりの時間を要すほか、確定申告の時期には税務署も混み合うので、早めの準備をおすすめします。