不動産の売却に伴うトラブル 囲い込み②
前回の記事では、「囲い込み」について、
囲い込みとは何か
なぜ囲い込みが行われるのか
についてお伝えしました。
今回は、囲い込みによるデメリット
囲い込みの対策についてお伝えします。
囲い込みによるデメリット
売却までに時間がかかる
一般的な売却活動をする不動産会社なら、自社と並行してレインズを通した他社にも対応するため、買い手は比較的見つかりやすいです。しかし囲い込みをする不動産会社は、他社に情報を流しません。自社のみで買い手を探すため買い手が見つかりにくくなり、売却が長期化します。
売却が長期化している物件は何か問題があるのかも?というレッテルを貼られやすく、ますます売却に時間がかかるという悪循環に陥りやすくなります。
値下げをされやすい
囲い込みをされていると、上記の理由でなかなか買い手が見つかりません。そんな時、不動産会社は「買い手が見つからないのは価格が高いからです」「値下げをしたらすぐに買い手が見つかります」などと値下げを提案し、依頼者を説得しようとします。
なぜ囲い込みをする不動産会社は値下げを提案するのでしょう?
例えば、本来5000万円で売却できるはずの物件が4500万円で売却された場合の手数料は、片手仲介(本来の5000万円で売却出来た場合)5000万円×3%+6万円で、156万円の手数料になります。
一方両手仲介(4500万円に値下げされた場合)の手数料は4500万円×3%+6万円=141万円、売り手と買い手双方から141万円の手数料が入るので、合計282万円になります。
このように値下げをして販売価格が4500万円になったとしても、両手仲介で売り手と買い手双方から手数料が入るのであれば、囲い込みをしないで片手仲介の場合に比べても、不動産会社は大きな利益を得られます。
つまり、なかなか買い手が見つからず売却が長期化し、その上値引きされることになっても損をするのは実質売り主のみということなのです。
囲い込みへの対策は?
では、囲い込みにはどのような対策があるのでしょうか?
囲い込みが行われるのは専任媒介契約または専属専任媒介契約の場合で、一般媒介契約ではほとんど行われません。
専任媒介契約、専属専任媒介契約を結び不動産会社が物件情報をレインズに登録すると、「登録証明書」が発行されます。証明書が発行されていると物件が登録されている証拠となりますので、必ずもらいましょう。証明書には登録内容確認のURLが記載されているので、アクセスしてIDとパスワードを登録すれば自分の物件の取引状況を確認することが出来ます。定期的に確認しましょう。
もしこれが見られなくなっていたり、また、売却依頼から1件の問い合わせもないのにも関わらず取引状況が「申し込み有り」「紹介停止中」になっている場合は囲い込みをされている可能性が高いです。
売却依頼から1カ月経っても問い合わせがない、しきりに値下げを提案される場合も同様です。他の不動産会社を通してご自分の物件の問い合わせをしてみましょう。もし囲い込みをされていたら、「その物件は商談中です」などと回答されるはずです。契約している不動産会社を見直す方が良いかもしれません。
不動産会社に囲い込みをされないために
信頼できる不動産会社を見つけましょう
インターネットを使い、口コミや評価をしらべたり、複数の会社に相談し、その時の対応を見て比較したり、売却を依頼する不動産会社を慎重に見極めることが大切です。
直接聞いてみるのも有効です
相談の際、「他社からの案内も受けてくれますか?」「両手仲介にこだわらずに探してくれますか?」と聞いてみることで、売り主が囲い込みについて知っているというアピールが出来るので、不動産会社に対して囲い込みに対する抑止力になります。
囲い込みは媒介契約違反であり、売り主にとっては不利益しかありません。
複数の不動産会社に相談し、対応を見て、信頼できる不動産会社を選んでください。
株式会社平塚メイン不動産
住所:神奈川県平塚市代官町21-3FUKUWA21 1F
電話番号:0120-791-154
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